変化の原理:「上位の視点から観ること」は「歴史から学ぶこと」

今日は、少し抽象的なお話しになりますが、とても大切な点だと思うことを書かせていただきたいと思います。それは、「問題の真の解決にとって、何が大切なのか」ということについてです。

「真の変化」に必要なもの:2元性を超えたレベルからの視点

前にお送りした、「究極の癒しの方法」のブログで、

自分の人生で起きた苦しい経験、苦しい経験に深く関わった人々のこと等を、魂のレベルから観ることで、様々な生の複雑な絡み合いがパーフェクトなジグゾーパズルとして見えてくる、というお話しをしました。そして、それぞれの生は、それぞれとして、懸命に生きて、そのパズルの大切な一片を担っている。。魂のレベルから観るとそんなことに気づく。その時、憎しみや恨みといった感情はなく、過去の全てを許して、受け入れる、そんな気持ちになる。。そういうお話しをしました。

この「魂のレベル」というのは、全ての出来事の利害関係、敵味方、善し悪し、等の、こっちかあっちか、という【二元的なレベル、対立的な関係を超えた上位のレベル】のことです。

もし、「魂のレベル」の実感が湧かない、ということであれば、とにかく、第三者で、出来事を、上から、全体を観ることができる、そんな意識レベルをイメージしてくださいね。

端的に言うと、【どのような問題でも、このようなレベルからしか、真に解決することはできない】ということなののです。このような大きな視点を得るためのツールは、いろいろありますね。「前世療法」もその一つですし、NLPの様々なチェンジワークもそうですね。

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敵か味方か、加害者被害者、等という対立関係の中で、真の変化を生み出す為には、その対立関係の当事者の意識レベルを抜け出し、より上位の視点から観る必要がある、ということ。。

これは、前にもお伝えしているように、1960年代後半に、スタンフォード大学のメンタルリサーチ研究所のパロアルトグループが、共同研究で理論化してくれたことです。興味のある方は、P. ワラウィック他著の『変化の原理』(1974年)をご一読ください。素晴らしい本です。半世紀も前に、ワラウィック達は、心理的な問題の解決だけでなく、家族の問題や、社会的な問題、国家間の問題など、あらゆる問題の解決に関する「新しいパラダイム」として、この「変化の原理」を提供しました。

そして、それと同じことを、アインシュタインは、「いかなる問題も、それを作り出したときと同じ意識によって解決することはできない」と言う言葉で表現しています。

「上位のレベルから観ること」は「歴史を無視すること」ではない

ここで注意するべき点は、「変化の原理」は、【上位のレベルから観る】ということと、【現実を作ってきた背景や歴史を無視して、「ユートピア的な夢」を唱えること】を明確に区別する必要がある、と主張していることです。

現実を作っている背景や歴史を直視して、それらを上の視点から観るということと、それらを無視して、上の視点から観るということは、全く別物です。いやむしろ、現実を作ってきた背景、歴史を直視することなくして、それらとは異なるレベルから観ることはできないと言っても過言ではありません。

パロアルトグループは述べています。「歴史を振り返ることとそして歴史から学ぶものがあるという考えを、故意に否定することは、【ユートピアン・シンドローム】のための、今ひとつの本質的な成分になる」(『変化の原理』p. 78)

変化の原理を社会的な問題に適用する

これは、心理的な問題に関してだけでなく、社会的な問題、国家間の問題についても、今の時代、これからの激動期に、私達が、本当に注意するべきことだと、私は思っています。歴史から学ぶということを、故意に否定するのでなくても、いつの間にか、そうなってしまっている、ということは、多々あることですよね。

でも、自らが意識して選択しない限り、より強力な意図を持つ人々の意図や、他者が流す情報に、飲み込まれてしまうのです。

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いろんなことを主張するスピリチュアルな人々に出会った時、歴史からどれほど学び、それを踏まえて、対立を越えた上のレベルの観点からアプローチしているか、このことに注意してみることは、大切ではないかと思います。

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